ブレストまで何マイル?
ロードバイクと共に過ごす日常。

BRM723北海道600km宗谷岬(後編)

7月 30th 2022 in bike, BRM

(前編からの続き)

南稚内(303km)→PC4(452km)

仮眠後、スマホの天気を見ると「現在雨は降っていません」の表示。しかし外に出てみるとそれなりの雨が降っていました。二日目は晴れるはずだったのに、最初から降っているじゃないか。

慌ててレインジャケットを着て再スタートしたため少し時間を食ってしまい、ホテルを出たのは3:50。約40分の借金を背負ってのリスタートです。
停止時間が4時間もあるわりには2時間しか睡眠時間がとれていなかった点は反省点。

南稚内を出てしばらくは追い風で軽快に進むも、すぐに風が弱くなり追い風ブーストがほとんどなくなってしまいました。


6:08 豊富温泉到着。到着時点で借金7分。
少し手前のセイコーマートは営業時間外で入れなかったのが痛いところ。


6:56 幌延のセイコーマートで補給。
ここまでは20km/h以下のスピードしか出ていなかったですが、この後ペースが回復しているのでここでの休憩が良かったようです。


8:49 道の駅なかがわ。ここでも手持ちの補給食を食べてゆっくり休憩。
余裕はないけれど、急ぐほどの力は残っていません。


音威子府のセイコーマートでも休憩するなど、少し走っては休憩するというまずいパターンの行動を繰り返しながら、PC4には12:09に到着。到着時点の貯金1時間。
幌延以降はコンスタントに22km/h程度のスピードを出すことができ、なんとか貯金を作ることができて一安心。この時点では雨がやんでいたのも救いでした。

PC4(452km)→ゴール(601km)

一時間の貯金を持って、最後の難所の美深峠に向かいます。

峠に差し掛かったところで雨が振り始めてしまい、レインジャケットでのヒルクライムになってしまったのが残念。雨装備でハードな運動をすると発汗が激しくカロリー消費が多く、服も内から外から濡れてしまい、良いことがありません。


北海道の峠は斜度が緩く、美深峠は難なくクリア。峠の頂上での時刻は14:00。この時点での貯金はわずか20分でした。


この後は下り基調ですが、睡眠時間の短さがたたりペースダウン。音楽を聞いたり、道の駅ほろかないで休憩したりなどしながらどうにか進みます。

PC5の沼田に近づくと雨が上がり始めました。眠気も飛んで次第にペースも上がりはじめ、沼田には19:24に到着。
最後の滝川までのド平坦区間はなんなく進み、21:13ゴール。タイムは38:13でした。

終わりに

今回の宗谷岬600は例年とは天候が全く異なりとても厳しいものだったそうです。前回まで2回連続で600kmブルベをDNFしている中、悪天候のブルベを完走できた理由を自分なりに挙げてみるとこんなところでしょうか。

  • 日没時にびしょ濡れのインナーを着替え、体を冷やさずに宗谷岬に向かえたこと。
  • 3.5時間の貯金を持って仮眠場所に到達できたこと
  • 荒天のため、ホテル宿泊の回復効果が大きかったこと。
  • 前回までの2回連続DNFと、北海道・宗谷岬という特別感のある場所によって、強烈な目的達成意識を持てたこと
  • 雨ブルベ対策(補給カロリー多め、仮眠時の衣服乾燥法など)
    • (機内で読んだ「雨天ライド攻略本」がとても役に立ちました。baruさん・サメハルさんに感謝)
  • 弐号機マスコットをつけていたこと

無事に認定されていれば、今年もSR達成です。印象深い600kmブルベでした。晴れている時にまた走ってみたいものです。


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はじめに
Covid19が落ち着いていたため、2022年度の上半期はブルベが予定通り開催されることが多く、順調に200km・300km・400kmを完走。しかし600kmは、5月の興津600を豪雨にてDNFし、6月のもてぎ600は晴天ながら37度という気温に阻まれて熱中症でリタイヤ。600kmブルベを二回連続でDNFしている状況でした。

夏のうちにSRを取るなら気温の低い北で走るしかない。ということで宗谷岬600への参加を決定、

宗谷岬600は風光明媚なことで定評があり、いつかは走ってみたいコースでもあります。SRが確定していれば北海道1300に挑戦しようと思っていましたが、まずはSRを確定させることが優先事項。難度の低い宗谷岬600は、2回連続DNFの悪い流れを断ち切るのに最適なはずです。

スタートまで

2014年の大雪600以来、8年ぶりに滝川へ。今回は手軽に飛行機輪行できるBike Fridayで参加しました。スーツケースを転がすだけなので何の苦労もなく運ぶことができます。

恒例の前夜祭はありませんでしたが、やはり滝川に来たら松尾ジンギスカンを食べないわけにはいきません。

一日目は雨の予報。最初からフルレイン装備の参加者が多かったです。

以前の豪雨のブルベでフロントバッグが浸水してしまったので今回はモンベルのフロントバッグレインカバーを装備。このカバーの効果は高く、長時間の雨にも関わらず中への浸水は免れました。

なんとなくつけてみたサドルバッグのエヴァ弐号機がワンポイント。

スタート〜PC2(172km)
一日中雨の予報でしたが、スタートから約1時間は雨が降らず軽快に走行。留萌あたりから雨走行となりました。小雨というよりは本降り。スタート直後はどんなブルベでもハイペースに進むものですが、今回もかなりハイスピードで、トレインとなって進みます。留萌までのスピードは25.8km/hでした。

9:14。58km地点の留萌。

この後、留萌→鬼鹿のペースが23.8km/h、鬼鹿→初山別が21.0km/h。強烈な向かい風と雨で徐々に足が削られてスピードが落ちていきます。関東であれば速いペースですが、信号の全くない北海道ではこれがほぼ実際の走行速度なので大したスピードではありません。

多くのランドヌールが苫前のくまさんの前で停止して写真をとっていました

雨は鬼鹿辺りであがり、この日は稚内あたりまではレインジャケットなしに走ることができました。午前中にずぶ濡れになったジャージを日中に乾かすことができたのはとてもラッキー。興津600の時のように濡れたまま日没を迎えて体を冷やしてしまうトラブルはどうにか避けられそうです。

少しだけ晴れ間が覗くと、オロロンライン本来の美しい景色をみせてくれます。

しかし、徐々に向かい風は強くなっていきます。まだ序盤なのに20km/h程度の速度しか出せない。PBPを思い出させる緩めのアップダウンの中、ゆっくりゆっくり進んでいきます。
初山別→天塩のスピードは20.1km/h。

PC2の天塩に到着したのは15:35でした。

https://twitter.com/sakaki041/status/1550731323928608773

PC2(172km)〜宗谷岬〜南稚内のホテル(303km)

天塩から北はコンビニも何もない区間です。この区間は特につらく全く進まない。無心にペダルを回すのみです。向かい風はどんどん強くなり、天塩→ノシャップ岬は18.5km/hしか出せていませんでした。
本来であれば美しいはずの景色も一面の曇天で、ひたすら空は灰色です。

16:18 サロベツ原野

16:22 オトンルイ風力発電所

17:41 稚内市突入

18:18 こうほねの家でトイレ休憩

このあたりから、似たようなペースの方を抜いたり抜かれたりの繰り返しになっていきました。自分と同じようなペースの人がいるのはなんとなく心強いものです。

そのうちに、ゆーさくさんと一緒に走ることに。会話しながら走ると時速2〜3kmほどペースが上がってびっくり。人と走るとメンタル的にとても楽なのでした。ゆーさくさん、その節はありがとうございました。助かりました。

コースを少し外れるがせっかくだから行ってみてはとゆーさくさんに促されて立ち寄ったノシャップ岬。達成感があります。行ってみてよかった。

https://twitter.com/sakaki041/status/1550798257592442881
PC3到着は20:01。到着時点での貯金は約3時間。
興津600での教訓を踏まえて、ここで汗でびしょ濡れになったインナーを予備のジオラインに着替えました。この判断は大正解。これで心身ともにかなりリフレッシュして進むことができました。
日没時のインナー交換はオーバーナイトなブルベでの毎回のルーティンにすると良さそうです。

PC3の35km先が宗谷岬ですが、PCを出てすぐに雨足が強くなり、稚内をすぎる頃には次第に豪雨へと変わっていきました。強い向かい風と非常に激しい雨。街灯もなく雨と暗闇で路面は全く見えません。

折返しのコースのため、南稚内のホテルで一時休憩してから宗谷岬に向かうことも頭にちらつきましたが、目指していた宗谷岬に一刻も早くたどり着きたいという思いが強く、休憩を挟むことなくそのまま岬に向かいました。
後で知ったことですが、宗谷岬に向かうことなく稚内でDNFした参加者がそれなりにいたらしく、ここで気持ちを切らさずに岬に向かったことが大きな分岐点となったようでした。

22:12 ついに宗谷岬到達。
ここは通過チェックのクイズがありましたが、クイズ内容を確認することさえ手間取るほどの激しい暴風雨でした。
どうにかクイズ内容を確認して折り返すと、ペダルを回さずともスピードが出るほどの強烈な追い風。あっという間に南稚内に戻ることができました。

23:48 ホテル奥田屋チェックイン。到着時点の貯金は3.5時間。

本来24時までのはずの温泉の延長利用や、自転車の部屋内持ち込みを特別に許可いただくなど非常に親切にしてもらい、まさに生き返りました。次に走る際も奥田屋さんを利用したいです。
ずぶ濡れの衣服の水分をバスタオルに吸い取らせシューズには新聞紙を詰めるなど、いろいろと作業してから寝たため、睡眠時間は2時間程度でした。

600でホテルを取るのは久しぶりですが、豪雨の場合には特に温泉とベッドのありがたみが身にしみます。
素晴らしい温泉と快適なお部屋で、ゆっくり休んで二日目に備えることができました。
次の日は雨はふらないはずです、が・・・。
(後編へ)

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