ブレストまで何マイル?
ロードバイクと共に過ごす日常。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

3月 14th 2021 in etc

封切り初日にバルト9でシン・エヴァンゲリオン劇場版:||を観てきました。エヴァを知ってから早25年。なんと四半世紀も経ってしまいました。前作のQはあまりピンとこなかったけれど、これだけ長い付き合いの作品の最終章ですから義理として見に行かないわけにはいかないだろう、くらいの気持ちでした。

見終えた今、圧倒されています。初回を見た後ですぐに気持ちを文章に残すつもりでしたが早くも2回観てしまいました。

※以下ネタバレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■印象

これほど説明的で丁寧なエヴァは初めてでした。TVシリーズを含めた過去のすべてのエヴァンゲリオンという物語を完結させるという監督の強い意思を感じました。

TVシリーズと新劇場版はパラレルワールドであり、渚カヲルだけが複数の世界線のすべてを俯瞰しているということは以前から示唆されていました。今作ではシンジがすべての世界線を認識し、エヴァがなくても良い世界に再構築するというある意味では予想通りの結末でした。まどかマギカの結末が同じものだったので、先にやられてエヴァの終え方が難しくなったのではと感じていましたが、ほぼ同じ展開でした。(エヴァQからシンまで8年の間が開いているのは、まどマギと時間を空けたかったことも一つの理由なのでは、と感じます)

しかし、すべてのエヴァ世界とキャラクターへの愛に溢れた展開はエヴァファンを満足させる圧倒的なものでした。すべてのお話にケリを付け、全てのキャラクターにありがとうと言って周ったかのような丁寧なストーリーとエンディング。
映画を見終えたファンが満足しきってしまい、まるで皆がLCLに溶けたような満たされた感覚のまま無言となりました。
人類は補完されたのです。

■内容について

TV版のエヴァは、思春期の少年が自己と他者の違いに気づき、怯え、他者と異なる自己がいても良いのだと、少しだけ肯定するまでの悩みの物語でした。シンジの心象風景を比喩的に表現したものがエヴァンゲリオンという物語であり、心の有り様一つで「エヴァンゲリオン」は出現しない、異なる世界が作れるのだとシンジが気づくところで物語が終わりました。

しかし新劇場版では、シンジは序の時点からTVシリーズの時ほどは他者と自己の関係に悩んでいませんでした。彼は悩みながらも自己の決断に責任を持つ覚悟を持つ頼もしい少年でした。
そうなると、そもそもシンジの悪夢のメタファーであるエヴァンゲリオンという物語が存在する理由がありません。序・破・Qと進むにつれて、シンジもアスカもレイさえも心の有り様に悩んでいない状況であることがわかり、新劇場版は何の物語なのかがわからなくなってきました。
シン・エヴァではカヲルからシンジに対して「君はとっくに立ち直っていた」と語られるほど、シンジは自立していました。

シン・エヴァでは、誰よりも打ちひしがれているのがゲンドウであることが明確に描かれました。旧作は初めての他者を怖がっていたシンジの物語であり、新劇場版は唯一心を許した他者を失ったゲンドウの苦悩の物語だったのかもしれません。

新劇場版の宇多田ヒカルの歌詞はエヴァのものとしてはピンと来ないと感じることもあったのですが、ゲンドウのユイへの気持ちを歌ったものなのだと考えると納得です。

<Beautiful world>
もしも願い一つだけ叶うなら
君の側で眠らせて
どんな場所でもいいよ
Beautiful world 迷わず君だけを見つめている

<桜流し>
もし今の私を見れたなら
どう思うでしょう
あなた無しで生きてる私を

<One Last Kiss>
もう分かっているよ
この世の終わりでも
年をとっても
忘れられない人

■補足

トップをねらえ!を彷彿とさせるシーンが多かったことなど、Qを観た時の予想は案外当たっていたように思います。
(時間軸のズレ、白いプラグスーツを着た後ろ姿の二人が並ぶシーン、2つのマシンが無数の怪獣を蹴散らして宇宙の中心に突進するシーン、など裏宇宙のシーン全般)

「おかえりなさい」はなくとも、新弐と8号機でイナズマキックくらいはしてもよかったんじゃないかなあ。

■アスカについて

圧倒的な満足感と感動を覚えた今作ですが、唯一ラストシーンがシンジxマリだったことには強い違和感を感じました。

マリとシンジはラストシーン直前で自己紹介をする程度の薄い関係でしかありません。
庵野監督によればともすれば同じ物語になってしまうエヴァを壊す目的で新キャラクターのマリを投入したそうです。シンジがエヴァのない世界を作り歩んでいくためには、これまで関わりのあった女性(アスカ、レイ、ミサト)とではなく、新たな人と関係性を築いていかなければならない。その意味でのマリだったのだろうと思います。

ということはわかるものの、これまでのアスカとシンジの物語はどうなるんだともやもやした気持ちがありました。しかし、二度見てシンジがラストシーンでいわゆる「アルティメットまどか」のポジションになったことを理解し、最後の浜辺に横たわっていたアスカが旧劇場版のプラグスーツを着ていたことで納得しました。

裏宇宙のシーンで登場するキャラクターは、TVシリーズや新劇場版など、全ての世界線・パラレルワールドの記憶を統合した概念のようでしたので、あのシーンのアスカは惣流や式波など、全てのパターンの「アスカ」というキャラクターの思念を統合した存在だと考えられます。

TVシリーズ・新劇場版通してシンジにアプローチし続けていたアスカ。シンでは死装束に身を包んで最後にわざわざシンジに告白しにきたアスカ。あの浜辺のシーンは、それらのすべてのアスカに対して「好きだったよ」とシンジが言いに行く、すべてのアスカが救われた感動的なシーンでした。
ちなみに28歳バージョンだったので、エヴァの呪縛が解けていた状態だったのでしょう。

宇部新駅のプラットフォームではシンジとマリ、カヲルとレイがカップルとして登場する中、アスカは一人で左端に座っていました。新劇場版ではケンスケといるときも私は独りと言い続け、14年前に好きだった少年を忘れられないまま大人になっていたアスカですが、統合された世界ではどうなるのか。

シン・エヴァからは、エヴァを終えて現実に還りなさいという監督の強いメッセージを感じます。そのメッセージのためにはシンジはアスカではなく新キャラと歩まなければならなかった。
しかし、ラストシーンにケンスケがいなかったのは、多少アスカとファンを気遣ってくれたようにも感じました。

■最後に

今作はシンジ、アスカ、レイ、ミサト、ゲンドウなどの全てのキャラクターとファンに対して、そしてパンフレットの記述を読むとおそらくは演者に対しても、監督の強い優しさを感じる内容でした。全てのストーリーとキャラクターに対して、監督がありがとうと言っているような錯覚を覚えました。

ありがとう、庵野監督。
アスカ、シンジ、そしてすべてのエヴァンゲリオンにありがとう。


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2019年のPBPは財布盗難のため610km地点のBrestでDNFという結果になりましたが、4年前に比べてうまくいったことや改善したことも多くありました。当初の計画と結果をまとめてみます。

走行計画と睡眠
仮眠計画を立てやすくするため、2015年と同じく17:30スタートを選択しました。17:30は90時間制限組の先頭グループです。このスタート時刻をベースに走行計画を練っています。

前回はスタート直前にうまく仮眠できず、午前4時のVillaines-la-Juhel到着までに眠くなってしまったので今回は昼過ぎまでホテルで寝てからスタート地点に移動。これはうまくいって、PC1まで眠くなることはありませんでした。
直前の食事(Meal Serviceがある)を考慮してもスタート地点には2時間前に到着していれば十分です。現地に近いホテルを確保しておいたほうが睡眠時間が長くとれてより良いでしょう。

しかし、仮眠自体はDNFに直結したので成功とは言えない結果になりました。

1日目のVillaines-la-Juhelでは食堂の床で効率の良い睡眠をとることができましたが、2日目の Saint-Nicolas-du-Pélemでの食堂の仮眠は、途中で起こされ財布を盗まれるという最悪の結果になりました。

どちらの場所でも仮眠所が用意されていたのですが、暗くてわかりづらかったこと、疲れて眠く集中力を欠いていたこと、タイムロスを減らそうと焦っていたことから仮眠所の存在に気がついていなかったことが敗因です。
特に2日目のSaint-Nicolas-du-Pélemでは3時間寝る予定だったので、仮眠所があればそこで眠るつもりでした。仮眠所を見つけられなかったので、やむをえず食堂で寝たことが結果的にDNFにつながったので痛恨の極みです。

※Villaines-la-Juhelの仮眠所は道路を挟んで向かい側。
※Saint-Nicolas-du-Pélemの仮眠所は入り口の門を入ってすぐ右の建物
(ばるさんのblog)

食堂の床で眠るとタイムロスを減らすことができますが、途中で起こされるリスクがあることがわかりました。今後一時間以上寝る場合はなるべく仮眠所を探して使おうと思います。

なお、そのまま走り続けていれば3日目はQuédillacで仮眠するつもりでした。評判の良い仮眠所を使ってみたかった。。。

<別のプラン>
Loudéac到着が19:30では眠れないので、スタートを4時間遅らせて21:30あたりにするという作戦もありだと思います。
この場合、今回のペース実績を元に考えると到着時刻が以下のように変化します

・Mortagne-au-Perche:23時→3時
・Villaines-la-Juhel:4時→8時
・Fougères:10時半→14時半
・Loudéac:19時半→23時半

この場合はMortagne-au-Percheで仮眠してLoudéacに向かうことになりそうです。
2019年の往路Loudéacでは仮眠所の隣で大音量のライブをやっていて仮眠には不向きな環境でしたが、多分0時前には静かになっているでしょう。このタイムスケジュールだとおそらく復路でも0時前後にLoudéacに到着します。ドロップバッグのある場所を仮眠の拠点にできるのは21時台スタートのメリットだと思います。
もしもLoudéacのホテルを確保して、往路復路共に0時前後に到着できたなら、かなりイージーモードのPBPになりそうです。

補給
2015年の最大の課題は補給不足によるハンガーノックだと認識していたため、今回は大量の補給食を用意しました。以下がカロリー摂取の計画です。
Loudéacのドロップバッグに補給食を入れておいて補充するので区間は3つに分けられます。

<カロリー摂取計画>
・第一区間 Start〜往路Loudéac(444.6km)→必要カロリー:4500kcal
 ・PC5箇所:500kcal x 5 = 2500kcal
 ・不足分:2000kcal
・第二区間 往路Loudéac〜復路Loudéac(338.5km)→必要カロリー:3400kcal
 ・PC5箇所:500kcal x 5 = 2500kcal
 ・不足分:1000kcal
・第三区間 復路Loudéac〜Goal(435.7km)→必要カロリー:4500kcal
 ・PC6箇所:500kcal x 6 = 3000kcal
 ・不足分:1500kcal

消費カロリーの基本は1kmあたり10kcal。普段のブルベもこの計算です。PCごとに500kcalを摂取し、不足分を補給食として携帯する形です。

実際には余裕をもって2900kacl程度を補給食として携帯しました。愛用の干し芋、柿ピー、眠気覚ましを兼ねたソイジョイがメインです。その他はもみじ饅頭少々(広島出身なので)。
この構成は甘すぎて食べ飽きました。パンも持っていたのですがパサパサで食べづらく、次はおにぎりなどを携帯したいところです。次回に向けて改善すべき点の一つです。

PCでは最低500kaclを食べるというイメージです。PCでは食欲がおきないこともありますが、とにかく500kcalを腹に詰め込むように心がけました。前回も今回も明け方のVillaines-la-Juhelであまり食べることができず、その後に調子が出なかったことは反省点。Villaines-la-Juhelはレストランが開いていたので、腰を据えてがっつり食べた方がいいかもしれません。
それ以外は概ねハンガーノックを感じることもなく予定通りに推移したと言えます。

また、ドロップバッグには補給食ばかりを詰めていましたが、食事として美味しく食べられるものもいれておくべきでした。激混みするLoudéacの食堂を使わないのは良い判断でしたが、満足感のある食事を詰めていなかったことは要改善ポイントです。

防寒
事前の天気予報は最高気温20度、最低気温11-12度。実際には最高気温25度前後、最低気温6度でした。(Garminでは最高気温が高く出過ぎて不正確なので、最高気温は曖昧です)
昼間の気温はほぼ予報通り。2夜目のSaint-Nicolas-du-Pélem出発時が最低の6度で予報よりも低いですが想定内でした。

夏ジャージ+アームウォーマー&レッグウォーマーを服装の基本にして、昼はUVアームカバーにすることで温度変化に対応。気温9度になった一夜目の朝はこれに加えてレインジャケット(上)を羽織り、指ぬきグローブをフルフィンガーグローブにすることで寒さに対応しました。
Loudéacから先は冷えると見込んで更にアームウォーマーの上からモンベル ジオラインEXP.を着込みましたが、ジオラインEXPは少々暑すぎでした。アームウォーマーなしで直接ジオラインEXPを着るか、ジオラインM.Wなどでもよかったと思います。

気温6度に下がったSaint-Nicolas-du-Pélem出発時は、グローブを厳冬期仕様に変更しましたがこれは大正解。自分はかなり寒がりな方ですが、これで気温に対応できました。

なお、レッグウォーマーはずっと装備しっぱなしでした。

まとめると以下です。

<レイヤリングまとめ>
・共通
 ・夏ジャージ
 ・レッグウォーマー
・昼
 ・UVアームカバー
 ・指ぬきグローブ
・夜(10度前後)
 ・アームウォーマー
 ・レインジャケット(上)
 ・フルフィンガーグローブ
・夜〜明け方(5度前後)
 ・アームウォーマー
 ・レインジャケット(上下)
 ・防寒インナー(ジオラインEXP.)
 ・厳冬期グローブ

PBPはかなり気温変化の幅が大きいので、対応するウェアを持っておくことが重要です。これに加えて雨に対応するためのレイングローブとシューズカバーも用意していましたが、晴れ予報だったので携帯することはありませんでした。

2015年の経験があり、フランスの夜が寒いことを理解していたので温度管理はかなりうまくいったと言えます。

真冬ジャージの人も多く、気温の下がるLoudéacから先は厳冬期ビブショーツに変えても良さそうです。今回はずっと晴れていましたが、雨が降れば更に気温が低下すると思われるので、スタート時が晴天でもドロップバッグには真冬装備一式を入れておくべきだと感じました。
また、雨に濡れることを考えると、アームウォーマー&レッグウォーマーは予備を持っておいたほうがベターです。

バッテリー
補給食と同じく1200kmを3つの区間に分け、約400kmごとにvolt800バッテリー2+1本(予備)、15000mhaのモバイルバッテリー1本を消費する計算で用意しました。

結果としてはこの計算で問題なく、往路Loudéacの時点でvolt800は1.5本消費、15000mhaのモバイルバッテリーはBrest直前まで持ちました。次回もこの考え方で良さそうです。

交換が楽なようにバッテリーと補給食の「400kmパック」を作っておいてドロップバッグに詰めておきました。次回もこのやり方でいく予定です。

財布盗難トラブル
2回目のPBPということで悪い意味で慣れてしまい、日本とは治安状況の異なる外国にいるという意識が希薄になっていたことが反省点です。

おそらく仮眠時に財布を体から離れた場所に置いてしまい、盗られたのだと思われます。何があっても盗られない場所に財布をガードする意識が抜けていました。
また、首から下げていた予備カードがフランスで使えないアメリカン・エキスプレスだったため、実質的にキャッシュを分散することができていませんでした。事前に調べておけばAMEXが使えないことはわかったはず。

とはいえ、高い年会費を払っているのに国内でも使えない店が多く、いざという時に海外で役に立たないAMEXには腹がたったので、帰国してすぐにカードを解約。これを機会に所持しているクレジットカードを全面的に見直し、海外旅行保険の付帯が手厚いものを中心にVISAとMasterの構成に変更しました。

ブルベを始めたばかりの頃は、何かがあっても帰宅できるように現金を首からさげていました。異国の地の6000人も参加する大会で、現金を一箇所で管理して雑魚寝してしまったのは、緊張感が欠落していたことが原因です。手痛い失敗として、今後に活かそうと思います。

※後になって思えば、フランスでのAMEXは「全く」使えないわけではなく、TGVやE.Leclerc(大手スーパー)などごく一部では使用が可能でした。もしかすると、大都市ブレストにはAMEXでキャッシングできる金融機関があったかもしれません。この可能性に気づけばDNFを回避できていたことになりますが、当時こんな選択肢に思いが至るはずもなく、結果論です。

感想
財布を盗まれるという衝撃的な出来事があったため、走行よりも盗難の印象が強いPBPとなってしまいました。負の記憶が強く、直後はブログを書く気分にもなれないほど落ち込んだほどです。

それ以外の部分を思い返すと、2回目ということで初めての時に比べると感動は少なく、良くも悪くも慣れていました。スタート地点のランブイエを除くと、知っている街と知っている景色。比較的単調なコースでもあります。

綿密に計画を立てて半ば予定通りに進んでいたので、もしすんなりと完走してしまっていたら次回は走らないことにしたかもしれません。

しかし、PBPは他のブルベとは圧倒的に異なるお祭り感があります。4年に一度はパリに行き、このコースを走り、自分の成長や衰えを実感してみたい。PBPはそんな気にさせる大会です。

まとめ(4年後の自分へ)
・走行計画:
 ・スタート地点になるべく近い宿をとっておいたほうが良いが、2019年と同じホテルでも可
 ・次回も17:30スタートで問題なし。
  ・前年の1000kmを完走していないとこの枠は取れない可能性あり
  ・Loudéacのホテルを2泊分確保できたら、21:00か21:30スタートに変更するのも吉
 ・1日目のVillaines-la-Juhelでの仮眠は、仮眠所か道路挟んだ向かいの食堂で寝る方がベター
 ・Saint-Nicolas-du-Pélemでは必ず仮眠所で寝ること

・補給と防寒
 ・PCごとに最低500kacl以上を補給すること。特に仮眠前後の補給が少なくなる傾向があるので頑張って食べること。
 ・Loudéacのドロップバッグには補給食でない、満足度の高い食事を用意しておくこと。
 ・補給食は甘いものだけだと飽きるのでおにぎりを持参できるとベター。
 ・厳冬期ジャケット&ビブショーツ&グローブをドロップバッグに入れておくこと
 ・400kmごとに以下をセットにしたパックを交換すること
  ・2500kcal分の補給食
  ・VOLT800バッテリ3本
  ・モバイルバッテリー1本

・その他
 ・現金とカードを分散して持ち、仮眠時は盗難にあわないよう注意すること
 ・カードはVISAとMasterを複数持っておくこと
 ・ツアーを使う必要はなし。格安航空券のトランジットはリスクが大きいのでエールフランスか日系の直行便を使うこと。
 ・輪行箱を押し歩くのは大変なので、バスかタクシーで移動するか転がしやすい輪行箱に変更すること。

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昨年より、乗り換えを考えて様々な車を試しているので感じたことを書き残してみます。
今回は初めてBMWに試乗してみました。乗ったのは3シリーズの中位モデル、320i Mスポーツ。

■エクステリア

フロント周りの迫力があり、前の世代よりもエクステリアは好み。リアも高級感があります。車幅は1825でほどよくコンパクト。立体駐車場にも入るサイズです。

■インテリア

※写真はZ4のもの。インテリアはほぼ同一。
一昔前のBMWは内装のチープさが気になりましたが、今の世代は十分な高級感があり、ライバルのメルセデスCクラスと比べてもそれほど見劣りしない質感。豪華さはメルセデスに一歩劣るものの、スポーティで引き締まったシンプルな構成、革と加飾の品質なども大人が乗るにふさわしい雰囲気でした。

■ドライビングフィール
Cクラスと比べると、まず着座位置の低さが感じられます。乗り出して、目の前の道路に出るだけでステアリングとサスのダイレクト感がわかる車でした。低い目線と車の動きを細かくを感じられるフィーリングで、すぐに走る気持ちにさせられます。

実際に走ってみると、何よりもシャーシとサスペンションとステアリングの素晴らしさに感動。ハンドルを切ればクイックに曲がり、カーブではサスが車体をうまく支えながらも大きくロールすることはありません。そしてシャーシの剛性が高いので安定感が抜群です。ダイレクト感にあふれているのに路面からはゴツゴツとしたインフォメーションはなく、ハンドリングもクイックなのにピーキーな感触ではなく、走り全体に上質さと信頼性を感じられます。

ポルシェ911やNDロードスターはスパルタン過ぎて疲れる感覚がありましたが、BMW 320iはそのような不快感はなくスポーティながらも快適さがあります。メルセデス・ベンツCクラスでは、複雑な制御で車の動きをドライバーに伝えることなく隠蔽してしまっている感があるのですが、この車はそんなことはなく、車がどのように動こうとしているのかが体で感じられる。そして限界域が高く、あらゆる挙動に余裕をもっている車でした。見事なパッケージングです。

スポーティなのに乗っていて不快感がない。素早く動かしてもポテンシャルが高いので怖さがなく、余裕がある。この印象は以前に乗っていたRX-8に近いものでした。(RX-8は元々3シリーズを
ベンチマークとして開発された車なので、なんとなく納得しました)

足回りとシャーシの作りはこれまで乗った中ではポルシェ911に次ぐ素晴らしいものでした。悔しくもありますが、以前の愛車RX-8よりも上だなあと感じます。旋回性能だけならRX-8やロードスターやGRヤリスの方が上だと思いますが、BMWは車の挙動の安心感・安定感に独特の凄みを感じます。
メルセデスCクラスも極めて高い走行性能を持っていますが、徹底的にドライバーに挙動を感じさせないように作られているので、直接的に車の作りの良さを感じられるBMWにはただただ感動。

「メルセデスはドライバーを信頼しないことで安全性を確保する思想、BMWはドライバーがクイックに操ることが安全という思想で作られている」と営業さんが言われていましたがまさにその通りの挙動でした。

■静粛性
特筆すべき点の一つが静粛性。セダンという形状も有利に働いているのか、高速時ロードノイズなどがほとんど入ってこないほど高い静粛性をもっています。フロントガラスが二重になっていたりと工夫しているのだとか。ライバルCクラスと比べても一段上の静かさを持っています。
静かなことで、エンジン音を楽しめないというデメリットももたらしていますが、それにしてもこの静かさは見事。

■エンジンフィール
320iの欠点はエンジンのフィーリングでした。2L直4ターボ、184psのエンジンはスムーズに回るものの、高回転に吹け上がる感触がまったくなく、回して楽しむということはできません。
低回転からそれなりのトルクがあり動力性能としては十分なのですが、ダウンサイジングターボだなあという物足りなさが目立つエンジンでした。258psの330iだと多少違うのかもしれませんが、ウェブでのインプレション記事を見ても、330iでもエンジンを楽しむ車ではない様子。

プラス100万出すと300psのAMG A35を買えてしまいますが、A35のエンジンは実に素晴らしいサウンドとフィーリングでした。それに比べると320iのエンジンは、車を動かすだけのものになってしまって官能性がなさすぎるのではないかあなと感じます。

ATのMTモードにすると勝手に変速しない作りなのは好ましいですが、エンジンフィール自体を楽しめないのであまり使う気になれませんでした。

■総評
初めて乗ってみたBMWは足回りが本当に素晴らしく感動的なレベルでした。
しかし、2L直4のターボエンジンはかなり期待はずれで楽しめるものではなかったのが残念です。同じ2LのロードスターRFやAMG A35のエンジンフィールはどちらも素晴らしいので、もう少しなんとかならなかったのかなあという印象です。

とは言え、BMWの看板車種3シリーズだけあって、パッケージとしての完成度は素晴らしいものでした。地面に張り付いているかのようながっしりとした安定感はポルシェ911に近く、しかも不快感が全く無いというスポーティさと上質感を両立させているクルマのバランスの良さは圧巻です。

唯一の欠点であるエンジンフィールは直6のM340iでは解消されているのでしょう。しかし320iの600万円に対してM340iは1000万円なので、ここまで出すなら他の車の選択肢がでてきます。
ECUの設定を変えて、もう少しエンジンを回す楽しさを付加してくれるといいなあと思った一台でした。

直6 NAでMTがあった時代の3シリーズは本当にすごい車だったのでしょう。初めてのBMW試乗でそれを感じることができました。

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