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ブルベ中心のロードバイクの走行記など

PBP2019 #3 走行編 Start〜Villaines-la-Juhelまで(〜216.3km)

5月 8th 2020 in ブルベ

2015年の時はスタート直後に飛ばしすぎてしまい、100km地点で足がつってペースダウンするというミスを犯していたので、今回はスピードを出しすぎないように慎重にスタート。

スタート地点のRambouilletからMortagne-au-Percheまでの距離は117.5km。一番最初がPBP中最長の区間です。この区間はウォーミングアップをしつつ普段のブルベペースに整えることを心がけました。


スタート直後は舗装路ではないのでパンクに注意しつつ進みます


街並みが本当に美しい。PBPを走れる喜びを感じます。


「ガンバレ」を掲げて応援してくれている方も!(左の方)


日本人だらけで異国にいることを忘れそう。


このような緩やかな登りが多いです。

59km地点の街、Chateauneuf en Thymerais(シャトーヌフ=アン=ティムレ)の「Bar des Sports」で休憩。前回も使ったお店です。
ここまでの区間はこの街以外に休めるポイントがほとんどなく、距離も丁度よいのでランドヌールの半数ほどは停止していました。


これぞフランスという景色。この時は20:30です。8月のフランスは21:30までは明るいので走りやすいです。

いくつかの30km/h程度のプロトンに乗ったりもしつつ、無理をせず脚を使わずに走りました。


23:02 通過チェック Mortagne-au-perche(117.5km)に到着。
ここにも「ようこそ」の文字が。

食堂には入らず、補給食に菓子パンを買い


売店でソーセージサンドイッチを買って食べ、すこし休憩してリスタートしました。

23:30頃、Mortagne-au-percheを出発。初日のナイトライドに突入です。
夜スタートなので眠くなることを懸念していましたが幸い睡魔に襲われることもなく、補給食を食べながら堅実に走り、4:16頃にPC1 Villaines-la-Juhelに到着。

ヴィレンヌ・ラ・ジュエルは美しいだけでなく、ランドヌールを大歓迎してくれる素晴らしい街です。

コントロールでチェックを済ませ、足早に食堂に向かいます。少しでも長く仮眠時間を確保したかったので、何も食べず食堂の床に倒れ込みました。前回もここの床で寝たので迷いはありません。

ここでの仮眠の後、道中でマイクロスリープに襲われずに夜まで走り続けて二日目の睡眠時間が確保できるかが、完走のためにはとても重要です。二日目に十分なマージンを確保できれば次の夜はたっぷり眠ることができる。一夜目のヴィレンヌ・ラ・ジュエルでの仮眠の成否は、そのまま完走率に影響する重要な要素です。
後になって思えば、食堂の床で寝て起こされるリスクを考えると道路を挟んで向かいの仮眠所で寝たほうが良質な仮眠がとれて良かったかもしれません。

食堂で仰向けになって耳栓をして目をつむるとすぐに眠りに落ち、30-40分寝るとかなり頭がすっきりしました。どうやら良い睡眠が得られたようです。

起きたらそのまま食堂でクロワッサンとアップルパイ半分、約350kcalほどを食べ、眠気防止のカフェイン錠剤、亜鉛の錠剤、攣り止め(コムレケア)を飲んで、5:29出発。1時間半ほどのストップです。
1時間半の停止で夜まで走ることができれば仮眠は大成功だと言えます。さて、この後眠くならなければ良いのですが。

リスタート時の気温は11.4度。想定よりも高い気温です。防寒インナーを着るほどの寒さではないと判断し、アームウォーマー&レッグウォーマーとレインジャケット(上)のみを着て出発しました。実際この装備で問題ありませんでした。
ちなみにヴィレンヌ・ラ・ジュエルの街は、明け方の時間でもPBP参加者のためにかなりのスーパーやレストランを開けてくれていました。深夜でも食事をとることもできそうです。

<区間結果>

この区間はスタート直後なので平均20km/hの想定でしたが、予定通りに走ることができました。速すぎず遅すぎず、自分の走り始めとしてはとても良いペースです。

・【休憩ポイント】 Chateauneuf en Thymerais(59km)
 到着予定時刻 20:30 → 実際 20:06

・【通過チェック】 Mortagne-au-Perche(117.5km)
 到着予定時刻 23:22 → 実際 23:02

・【PC】 Villaines-la-Juhel(216.3km)
 到着予定時刻 4:18 →実際 4:16

初日は、走りも補給も睡眠も4年前よりもうまくいきました。次はドロップバッグのあるルデアックを目指します


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前日受付

前日。受付のため、スタート地点のRambouilletへ向かいます。Saint-Quentin-En-Yvelines駅からはTransilien N線で約30分。

電車の中はランドヌールだらけでした。そこら中が自転車で埋め尽くされた満員電車の状態。前輪を上にして自転車を縦にして通路で立ってすごす人も多数。すし詰め状態の中、他国のランドヌールと会話しながら30分過ごすと、始まりの地ランブイエです。

ランブイエの駅はランドヌールだらけです。

6000人もいるのだから、道などわからなくても大丈夫。誰かについて行けば目的地に着く(笑)。

この日はあいにくの雨。スタート地点の近くでパンクしている人が多数いたようです。

長蛇の列。受付時間は11時を指定したので時間どおりに行ったのですが、どうも何時に行ってもよかったようです。朝イチに行って済ませてしまった方がスムーズに受付できそうです。

こちらが今回の会場。「Le Cez Sheepfold National De Rambouillet」。羊の農場。

この横断幕を見るとテンションがあがります。

でも雨なので感慨に浸るでもなく、さっさとテントに入って受付を進めます。2015年の車検は当日でしたが、今回は前日でした。

ゼッケンの付け方。

こちらでジレやゼッケンをもらいます。牧場らしい素朴な建物です。

列に並んでから2時間弱で受付は完了!

登録書類を印刷していく必要があるのですが、印刷するものを間違えてしまいひと悶着。スマホで画面を表示して事なきを得ました。
(レジストレーション後に送られてくるゼッケン番号が書かれているPDFを印刷していく必要があったのですが、プレレジストレーション時にもらったPDFを印刷してしまった)

受付が終わって一息ついていたら、日本人の方から受付の場所を聞かれました。よく見たらツイッターでよくお見かけするサメハルさんでした。
サメハルさんの1200kmブルベ本はフランスまで持参して、前日読んで過ごしていたので不思議な気持ちです。

徐々に雨脚が強まってきたので、ランブイエの駅前でグッディスポーツにドロップバッグを預けて素早く撤収。

晴れていたらもう少しこのあたりを走ってみたかった。

ランブイエのプラットフォームにて。かなり濡れています。レインジャケットなしでは風邪をひいてしまいそうな天気でした。

本日の戦利品

ゼッケンをつけて、準備完了!

フォーク左肩の日の丸はステッカーではなく、CookPaintWorksさんにわざわざペイントしてもらったものです。

これで準備は整いました。

スタート

スタート当日は晴れて良い天気でした。
2015年も2019年も、90時間制限の先頭のG組でエントリーしたのでスタート時間は17:30です。

前回はスタート前の仮眠に失敗して深夜につらくなったので、今回は前日夜ふかしして昼過ぎまでホテルで寝てから移動。PBPは夜スタートなのが難易度をあげる一因となっていると思います。

サンカンタン アン イヴリーヌ駅の売店で補給食を買い足し、特に何事もなくスタートすることができました。

サンカンタン アン イヴリーヌ駅は今日もランドヌールだらけ。

ランブイエ駅。前日もらった反射ベストの集団になっています。
反射ベストは2015年と同じものでした。脇のあたりの耐久性がないので、リニューアルしてほしかったな。

昨日とは打って変わって良いお天気。よかったよかった。

路面も乾いています。いい感じ。

https://twitter.com/sakaki041/status/1163079739776651264?s=20
受付時にもらったミールチケットで食事を食べられます。これぞPBP飯。それなりに美味しい。

スタートを待つ日本人集団。今回、日本人はかなり多く、探さなくとも目に入ってくる状態でした。

前回のスタート地点よりも組ごとの待機列の場所がわかりづらく、G組の最後尾でスタートすることになってしまいました。

スタートの様子

ということで、無事にスタートすることができました。

・前年に1000kmブルベを完走して優先エントリー権を得て
・当年6月までにSR認定をとってレジストレーションを完了し
・ツアーを使わず自力でパリまで移動し
・輸送中のトラブルなどなく無事自転車を組み立て受付を終え
・寝坊せず時間も間違えず無事スタート

という数々の難関を乗り越えたわけで、スタートした時点でほぼ9割方完走したようなものです。あとは楽しく走るだけ。

だったはずなのですが・・・。

(走行編へ続く)

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2015年の時はVillaines-la-Juhelでの仮眠後が非常にきつく、ここでペースダウンしました。眠く、体が動かず、なかなか前に進まない感覚。これはスタート前の仮眠がうまくいかなかったことが原因だと思われるので、今回はスタート前にしっかり寝て、リスタート時にカフェイン錠剤を飲むことで対策しました。これで万全のはず。

ですが、今回もこの区間はきつかった。寝起きのコンディションなのか斜度のせいなのか。四年前と同じ朝の霧の中、うまく体が動かない。

とはいえ以前とは経験値が違います。4年前は600km以上を走ったことがなかったのですが、RM1200kmを含む多くのブルベを走り、R10000表彰も受けました。今回は前回とは違う。苦しいながらも前回よりは楽に着実に前に進みます。

また、この区間のきつさを把握していたので中間の街Gorronで休憩する予定も立てていました。

8:22。予定通り274km地点のGorronのカフェに入り、ハンバーガーとコーラをいただきます。トイレ含めて37分ストップのストップ。カロリーもばっちり。
温かい食事を取り、力がみなぎってきました。
https://twitter.com/sakaki041/status/1163335384845234176

10:20 305.6km地点、Fougères到着。予定通りの時間です。Gorronで大休憩した上でこの時間に到着できたのは大成功だと言えます。心配していた眠気もありません。

途中から前年の金沢300で一緒に走っていた方とたまたま遭遇し、会話しながらFougèresに到着しました。疲れてるときに連れがいるのはとてもありがたかったです。

ここのコントロールは相変わらず国旗だらけです。

細かいことをあまり覚えていないですが、30分も停止せずに急いでリスタートしたようです。ここまでは完全にオンタイム。

晴天の中、楽しく進みます。

12:22 疲れてきたので途中の街で小休止。ぶどうを買い、片手でぶらさげて走りながら食べました。かなり大きく食べ終わるまで結構かかった。

https://twitter.com/sakaki041/status/1163395868596326400

村の教会が美しいのでなるべく写真に撮っていました。村の中心部に登るときは結構斜度があります。

13:36 359.7km地点、Tinténiac到着。コースプロファイルを見てもきつそうではないのですが、この区間はかなり疲労感が強かったです。ぶどうはかなり腹に溜まったもののカロリーはそれほどないと思うので、多少カロリー不足だったのかもしれません。

ソーセージ入りのクレープとコーラで40分休憩してリスタート。次の通過チェックまではわずか26kmです。

15:45 385.7km地点、Quédillacに到着。

ここで食べた牛肉のシチューが実に美味しかった。肉を食べると力が湧いてくる気がします。

ここの仮眠室は評判が良いので復路で使おうと思っていました。キレイです。

Quédillacも最短時間の停止ですぐにリスタート。大休憩ポイント、Loudéacを目指します。

私設エイドが実にありがたい。

美しい建物。4年前も撮影しました。

この頃になると疲労困憊状態。Loudéacまでたどり着けばドロップバッグがあります。あそこまでたどり着けばなんとかなるはず、という一心でペダルを回します。そして・・・

19:22 ついにルデアックに到着!

沿道の応援がすごかったです。嬉しかった。

ドロップバッグを受け取ります。

前回の到着時刻は20:30。今回は19:22。前回と同じく明るいうちにルデアックに到着することができました。

ルデアックでの行動は以下。
・仮眠はしない
・食堂には行かずドロップバッグで補給
・モバイルバッテリーとVOLT800のバッテリーを交換
・ジャージを着替え

前回は眠くないのにここで無理に寝ようとしたのですが、うまく眠れずに無駄に時間をすごし、リスタート後に眠くなるという最悪の結果になりました。
今回は、到着が大幅に遅くならなければここでは仮眠せずにそのまま進み、489km地点のSaint-Nicolas-du-Pélemでたっぷり寝る作戦です。

また、ルデアックの食堂は非常に混むので食事はドロップバッグに入れておいた補給食で済ませます。

アルファ米を持参していたのでこれを食べるつもりだったのですがこれまで一度も食べたことがなく、どうもお湯がないと食べられないようです。ご飯なのにスプーンも忘れているので、食べられない。困った。仕方なく大量のアルファ米は諦めて、パンなど別の補給食で済ませました。

説明をよく読めばアルファ米は水でも食べられることがわかりますし、スプーンは中に入っていました。疲れ切っている状態で思考力が低下しきっていたことがよくわかります。
食堂を使わなかったためタイムロスは最小にできたことはよかったですが、食事が食べ飽きた補給食になってしまったのは残念。ドロップバッグには補給食だけでなく、きちんとした弁当のような、持ち運びには不便だけれども美味しいものを入れておいた方がベターでした。

寒ければ防寒装備を追加するつもりでしたがその必要はないと判断。前回はここでバッテリー交換を忘れたりもしましたが、今回はタスクリストを作っておいたので忘れることもなくばっちりです。

食べて着替えたらすぐに次のポイントを目指すべきなのですが、疲れすぎていて足がバイクに向かわない。かといって眠いわけでもない。ということで、着替えついでにシャワーを浴びて少し長めに休憩することにしました。

結局、ルデアックでは1時間弱ほどストップして20:30頃リスタート。

<区間結果>
ルデアックまではアベレージ18km/hを維持したかったのですが、Tinténiacの後からややペースダウン。
とはいえ、LoudéacのPCクローズは0:23なので、1時間の休憩時間を考慮にいれても約4時間の貯金を作ることができていました。

・【PC】 Fougères(305.6km)
 到着予定時刻 10:28 →実際 10:20

・【PC】 Tinténiac(359.7km)
 到着予定時刻 13:28 →実際 13:36

・【通過チェック】 Quédillac(385.7km)
 到着予定時刻 14:55 →実際 15:45

・【PC】 Loudéac(444.6km)
 到着予定時刻18:11 →実際 19:22

この貯金を維持したまま、次の通過チェックSaint-Nicolas-du-Pélem(489.6km)に辿り着くことができれば、4時間近い睡眠を取ってからBrestに向かうことができるはずです。600kmを超えれば制限時間が伸び始めるので、睡眠がとれている状態でBrestを通過できればもう勝ったようなもの。

かなり疲労感はあるものの、ここまでは恐ろしいほど予定通りでした。

・・・ここまでは。

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