雪と箱根とRD
長期休暇がとれたので泊まりを含めての遠出に出てみることにしてみました。
長距離の移動ということでMacbook Airを持っていくためのバックパックとしてドイター Adventure Lite 9と、雨に備えてマッドガードFLINGER SW-670FRを購入。ダウンジャケットと輪行袋をサドルバッグの外に取り付け、サドルバッグの中には着替えなどを入れています。ロードバイクでこれ以上の荷物を積むには、より大きなバックパックを背負うかフロントバッグを取り付けるしかないですが、重い荷物を背負って走るのは辛いしフロントバッグはそれほど収容量が大きいわけではありません。なるほど、旅行にはスポルティーフが良いのだなと実感しました。
文京区の自宅からスタート。都内は信号につかまることが多くなかなか進みませんが、品川を過ぎると軽快に進みます。荷物が思いためかタイヤの接地面積がいつもより大きい感覚。これだけ感覚が違うということは、ダイエットすると走りも変わるのだろうなあ。
なるべく荷物を増やしたくなかったのであえて小さめのバックパックにしましたが、実際に走ってみるといつもより早く腰が痛くなり始めてしまいました。荷物を背負ってロードバイクに乗るのは良くないですね。ノートパソコンなどの重量のある荷物を持って行くなら、パニエバッグにすべきなのでしょう。
60km地点の茅ヶ崎で昼食。Tratteria Ariettaのカラスミのペペロンチーノ。パスタも前菜もデザートも絶品でした。
茅ヶ崎から30km走ると小田原。何度も通りすぎているのにお城を見ていないなと思い、お城の前で休憩。
この先はいよいよ箱根の峠です。気合を入れて進もうと思いましたが・・・
つい、箱根湯本のえゔぁ屋に寄ってしまいました。箱根に来たらここに行かないと、ねぇ。
ここから本日の宿の小涌園までは10km足らずですが、ここからは箱根の山です。気を入れ直して登り始めますが、とにかく坂が長い!
斜度の高い坂にくじけそうになりながらもなんとか宿に到着。このレベルの長さと斜度の坂がブルベに組み込まえれていたら、今の力量では制限時間内に完走できそうにないです。
宿泊先、B&Bパンシオン箱根。B&Bはベッド&ブレックファーストの略だそうな。とても安いです。
施設内のレストラン、アンティパスタでピザを頬張って本日の予定終了。
しかし、調子よく進めていたのはここまででした。
翌日の予定は雪。大したことはないだろうと高をくくっていたところ、都心部も20cm以上の積雪となる記録的な大雪に。
当然、山の上である小涌園は車が埋もれるほどの積雪量です。チェーンなしの車は身動きがとれないほどの大雪。翌日晴れたらロードに乗れるかなーと考えていた自分の見込みの甘さを痛感しました。普段、大雪を経験していないので雪の予報を軽く見すぎていたようです。
翌日は雪が降り続いていたためホテルに連泊。三日目の朝には雪は降り止みましたが、箱根登山バス・箱根登山鉄道は運休中。タクシー会社に電話してみるも、どの会社も「箱根には行けない」「そもそも従業員が出社できるかもわからない」というような断りの返事ばかりでした。(唯一、富士箱根交通、宮ノ下営業所だけは、「行くことはできるが予約が一杯」という返事でした。雪で箱根に閉じ込められたらこちらに連絡すると良さそうです。)
ホテルから箱根湯本までは約10kmですが、今や交通手段は全滅です。ロードバイクで雪道が走れるとは思えませんが、ホテルに居ても仕方がない。覚悟を決めて、三日目の夜明けと共に自力で下山することにしました。
ホテル前はこんな状態。とてもロードバイクに乗られるような様子ではありません。最悪の場合には歩いてでも箱根湯本駅に行くつもりでした。
幸い道路上の雪はほぼ溶けていました。注意深くロードバイクで下っていきます。
小涌園から下りていくに連れて徐々に雪は減っていき、転ぶこともなく進んでどうにか無事に下山できそうだと思った矢先、
「バキッ」
という音と共に何かが後ろに飛びました。慌てて急停車。
シフトケーブルがスプロケに巻き込まれて引きちぎれています。酷い状態です。
あまりのことに、しばらく呆然と佇んでしまいました。
無事に下山できたら、雪のないところまで輪行で移動してより遠くに行こうと思っていましたが断念。箱根湯本駅まで約700mの地点、函嶺洞門バイパスの橋の上での出来事でした。
小田急ロマンスカーで都内に戻り、その足で行きつけのショップに修理依頼。ディレイラーハンガーが折れており、リアディレイラーも壊れているとのことでした。よく見るとプーリーが無いですね。
自転車を倒した記憶はないのですが、宿泊する際、輪行袋に入れて運んだ時に壁に軽くぶつけてしまった覚えがあります。おそらくこの時にリアディレイラーは壊れてしまっており、その後、シフトチェンジした際にディレイラーハンガーが折れてリアディレイラーがスポークに巻き込まれたのだと思います。リアディレイラーは最も脆い部分だと聞いてはいましたが、身を持って体験しました。駅に近い場所だったのは不幸中の幸いだと言うべきでしょう。
ということで、気合を入れて遠出するつもりが、箱根に登っただけでリタイヤとなった週末でした。
メカトラブルでの帰宅が初めての輪行という、残念な結果にもなってしまいました。
いろんな人に輪行は怖くないと言われましたが、やっぱり輪行は怖かった。輪行時は注意深く運ぼうという教訓を得た、雪の日でした。