初めてのブルベ BRM112逗子200
模擬ブルベイベントである三浦120を完走できたので、2014年は本物のブルベにエントリーしてみました。ブルベとは公道のコースを決められた時間内に走る自転車イベントです。完走後にフランスの本部の認定を受けるとメダルがもらえるらしい。
「BRM」の次の文字が日付を、「逗子」の次の文字が距離を意味しているということさえ知りませんでした。スポーツエントリーに謎の暗号で書かれたイベントが多数登録されていて不気味だなーと思っていましたが、ブルベだったんですね。そんな初心者なので、今回はビギナー向きと言われる難易度低めのBRM112逗子200に参加しました。2014年1月12日、逗子駅発着の200kmブルベです。
逗子から相模湾沿いに走って伊豆高原に至り折り返して逗子に戻るという、一見シンプルなコースです。一日120km走った経験が3回、150kmを走った経験が1回あったので、そんなに苦もなく完走できると安易に考えていました。
今回の装備。ブルベ参加者の多くが使用しているオルトリーブのサドルバッグLと、TOPEAKのトップチューブバッグ、テールライトのX-Tailが新装備です。どれも良い買い物でした。特にX-Tailはトンネル内での視認性が高く、あるとかなり安心です。
朝の3時半に家を出て、車で逗子駅へ。6時から受けつけです。市役所の前は反射ベストの集団でいっぱい。7時にここからスタートしました。
スタート直後は人がバラけておらず、10人程度の集団に混ざることができました。集団の後方だったこともあるのか、ドラフティングの効果を実感。非常に強い追い風にも恵まれて、チェックポイントのPC1あたりまでを35km/hの速度で巡航することができました。一人では到底持続できないスピードです。
同じ集団にどこかで見かけた人がいるな、と思ったらランドヌール Vol.4の表紙の方でした。うん、このアンカーだった。
ということで、実力以上のペースで9時にPC1のローソン西湘江の浦店に到着。2時間で約50km走ったことになります。予定より1時間は早い。前回のイベントでお話した@Nullpo_defaultさんが駆けつけてくれて、嬉しい驚き。気合も十分入りました。まだまだ余裕です。
しかし、ここからが地獄でした。
PC1からPC2までの区間の前半は、ろんぐらいだぁす雛子モデルのCARRERAを駆る@Quinoさんの後ろなどをゆとりを持って走っていましたが、後半は伊豆半島らしく果てしなくアップダウンが続く難所です。特に伊東より先は斜度が高く、5km/hほどしか速度がでないことも。
以前なら途中で降りて歩いていたところですが、多少は乗り慣れてきたのか低速ながらも歩かずに進むことができました。しかし、坂が続くこの難所で完全に体力も余裕も足もなくなってしまい、どうにかPC2の伊豆高原店に到着できたのは12時半。前の区間の2倍近い時間がかかっている計算です。
到着後は、これ以上乗るのは無理なのではと思うくらいの疲労感で購入した弁当も喉を通らず、しばらく道に座り込んでしまいました。ここまでは中団あたりの順位で来ていたいたようですが、動けない間に後から来た人にも先に行かれてしまいました。でも、動ける状態ではなかった…。
そんな状態でも30分ほど休むと少しは回復。折り返しです。あの坂をもう一度進むのかと思うと暗澹たる気持ちになりましたが、往路は辛かった坂も逆から行くとそれほどでもなく、なんとか坂の区間を抜けることができました。
どうにか進めるかなと思い始めていた矢先、右足に違和感が発生。右のビンディングシューズが外れません。かなり力を入れても右足がペダルから足が離れない。どうしたものかと停車して、力任せに足を外してみたところ、
なんと、クリートのネジが3本中2本もなくなっていました。これでクリートが動いてしまい、外れなくなった模様。(これは位置を直した状態ですが、力任せに外した時点では45度程、左に動いていました。)
取り敢えず位置を直すも、この場所はまだ200km行程の130km地点。残りは平坦基調とはいってもまだ70kmあります。途中でのリタイアが頭をよぎります。
悩んでいたら、Twitterで何人かの方が心配して打開策を考えてくれました。ありがたいことです。頂いたアドバイスを踏まえ、ネジの位置を先頭に移動してなんとか凌ぎ、ダメそうなら茅ヶ崎にワイズロードがあるのでそこに駆け込むという作戦で、ブルベを続行!
強く踏み込むとクリートが動いてしまう頼りない状態でしたが、16時には最後のチェックポイント、PC3のセブン-イレブン真鶴西店に到着。
ハンガーノックにならないようにとちょくちょく補給していたので、カロリーは消費しているものの腹が減っているわけではなく、あまり固形物を食べる気になれません。ブルベはカロリー高めでお腹にたまらないものを選んで食べていった方がいいのかも。
PC2までの坂で無理をしてしまったためかこの辺りから腰が痛くなり、ゴールまではかなり苦痛でした。あとで調べてみると、姿勢が悪いことと、坂道以外はアウターを使って重めのギアで回していることが原因のようです。最後の40kmは腰痛のためブラケットポジションが取れずにフラットバー部分を握って進んだために速度が出ず、日没を過ぎて暗い中、なかなか残りの距離が減らない地味につらい時間でした。
クリートは半壊、腰痛でボロボロという状態でしたが、どうにか19時にゴール。約12時間で完走です。
ゴールでも@Nullpo_defaultさんに出迎えて頂き、ビッグマックを頬張りながらブルベ後の感想戦を楽しむことができました。
ということで、ブルベに参加し、運良く初参加で完走することができました。今回の反省点は以下の三点です。
1)事前にクリートのチェックをしておくこと
2)腰痛の対策が必要だということ
3)キューシートは印刷してハンドルに装備すべき
(1)のクリートについては、そもそもかなり劣化している状態だったのに放置しすぎていました。また、おそらくは出走前にネジが欠損していたのではないかと思います。せめて裏返して目視で確認しておくべきだった。
(2)については今後ブルベに参加するにあたっての最大の問題点です。姿勢やギアなどを変えて腰痛が起きないようにできなければ、200km以上の距離は無理だと感じました。対策が難しそうですが。。
(3)については、Garmin Edge 810Jを使用していますが、これはナビモードを常時使用しているとバッテリーが持ちません。Garminの指示がわかりにくいこともあり、キューシートの装備と事前の入念なコースチェックはブルベに必須だと認識しました。
また、今回は車でスタート&ゴール地点に行きましたが、完走後は極度の疲労状態で車を運転できる状況ではなく、そのまま運転すると事故を起こしそうだったので、車中で仮眠をとってから帰宅しました。ブルベには輪行で行くか、宿を取っておくのがよさそうです。
12時間も動き続けるという過酷なイベントですが、次の日には次のブルベの事を考え始めているのが不思議です。今回はこれでも初心者向けのコースだったようなので、次回のブルベを完走できるかどうかはまだわかりませんが。