PBP2023 #3 走行編 Start〜Mortagne-au-percheまで (〜119.0km)
ドロップバッグ預入〜スタートまで
飛行機輪行による機材の破損というトラブルを多くの人の支援でどうにか乗り越えることができ、いよいよスタート当日になりました。
まずは所定の場所でドロップバッグを預けます。
2019年に滞在先として利用したホテル、「Best Western Paris Saint Quentin」が今回のドロップバッグの預かり場所でした。この影響でサン=カンタン=アン=イヴリーヌの周辺は日本人だらけ。この街にいると、まるで日本のブルベに出るかのような錯覚を覚えます。
この場所は2015年のスタート場所だったベロドロームの近くなので、つい寄り道して記念撮影。このベロドロームはついお参りしたくなるPBPの神社のような場所だと言えます。今回は無事に完走させてくださいね、とお祈り。
サン=カンタン=アン=イヴリーヌ駅からランブイエ駅までは乗車時間30分ほどで行くことができます。電車は1時間に1本程度しかないようですが、自分の出走時刻は18:45なのでホテルを15時に出れば余裕を持ってスタート地点に着けるはず。
午前中にドロップバッグを預けた後、ナイトライドに備えて直前まで仮眠とろうと考えていましたが、なかなか眠れずに14:30になってしまったので買っておいたパンなどを食べて早々に出発。
「自転車の乗客が多すぎて乗れない可能性もある」という噂もあり不安もありましたが、どうにか乗車に成功。車両によって混雑率が大きく異なっていたようでした。先頭車両寄りはかなり空いていましたが中央あたりはかなり混んでいて車両によっては乗るのが難しそうでした。
予定通り15:40頃にランブイエ駅に到着。
ランブイエの街は出走前のランドヌールで溢れています。スタート時刻まで時間があるので各々カフェで食事を取ったりと出走前の優雅なひとときを楽しんでいるようでした。
日本にも店舗のあるブーランジェリー「PAUL」で少し食べてカーボローディングしたり
お城を見てみたりとのんびりすごします。
防寒インナーを忘れてしまったので、スタート地点のテントで販売されていた長袖ジャージを買っておきました。
ランブイエの会場は広く、動き回るだけでかなり時間をつかいます。あっという間に時間が過ぎて、気づけば17時をすぎていました。出走時刻までは約2時間。出走前に食事を取っておきたいのでミールサービスに向かいます。
17:31 前回より豪華になった気がする食事
ミールサービスには長い列ができておりかなり待たされました。急いで食べ終わると出走まで残り1時間を切っています。そろそろスタート待機列に並ばないといけない。
出走ウェーブの組ごとに列ができているようですが、自分の組であるLの列の最後尾がどこにあるのかわかりづらく、しばらく探して周ります。
L組の列をようやく見つけて並び始めました。まだ車検が終わっていないので不安でしたが、列の途中で車検があるとの噂を聞いて一安心。スタート待機列と車検の列が統合されている案内がなかったのでわかりづらかった。
車検自体は待機列の途中で数名が装備を流し見する程度のもので、前回までのしっかりしたチェックに比べてとても簡素なものでした。スタート時刻が迫っているのになかなか列が進まないので、途中からチェックを省略していたのかもしれません。
ブルベカードに一つめのスタンプを押してもらい、いよいよスタートです。
列が整ってくると、どうやら18:45スタートL組のほぼ最後尾だということがわかりました。
スタートから2時間前から食事の列に並び、1時間前にスタート待機列に並び始めましたが、ウェーブの先頭寄りに陣取るのであれば、もう少し早く動き始めたほうが良さそうです。駅には早めに着いていたのに少々のんびりしすぎたようです。
トラブルはありましたがすべての手続きを終えてようやくスタート。1200kmの旅が始まりました。
スタート〜Mortagne-au-Percheまで(〜119.0km)
毎回PBPのスタート直後は皆盛り上がってスピードを出しすぎている印象があったので、今回は周囲に流されずにマイペースで走ろうと決めていました。様子を見ながら走っていたのですが、ウェーブの最後尾付近だったこともあってか、周りのスピードが思っていたほど速くないようです。
心拍数があがっていないことを確認しながら多少スピードアップし、無理なく乗れるトレインについていきました。
20:33 スタートから約二時間後。徐々に前後のウェーブが混ざり始める
21:16 Châteauneuf-en-Thymeraisの私設エイド
最初のWelcome PointのMortagne-au-Perche(モルターニュ=オー=ペルシュ)はスタートから120km先。ちょうど中間となる60km地点の街、Châteauneuf-en-Thymerais(シャトーヌフ=アン=ティムレ)は小休止にちょうど良い場所です。2015年、2019年はこの街のスポーツバーで休憩しましたが、今回は経路が少し変わってしまいスポーツバーの前を通らないコースになっていました。
その代わりか、公園の前に私設エイドが設置されていたのでオランジーナを飲んで少し休憩。ありがたいことにこの裏の公園内にトイレもありました。休憩していると、現地に住んでいると思われる日本人の方から話しかけられてちょっと驚きました。
この区間は24.9km/hで60kmを走破できており、今回の最速区間でした。とても順調です。
フランスは緯度が高く、この時期暗くなるのは21時すぎです。この時間を過ぎると初日のナイトライドに突入。序盤の区間は比較的平坦なこともあり、大規模なトレインにも助けられてモルターニュ=オー=ペルシュまでの60kmも負荷なくハイペースで進むことができました。
119km地点のモルターニュ=オー=ペルシュには23:43に到着。約5時間で119kmを走破できているので悪くないペースです。予定より2時間以上早い到着でした。
次のPCでの仮眠時間確保のためここは早く出たいところ。
時間の取られる食堂には入らずに、お手洗い、水補給、サンドイッチ購入だけ済ませ、25分の停止時間で0時過ぎにリスタートしました。
ここまでは非常に順調に進行できています。しかし、PBPの難所はここからだと考えていました。