ブレストまで何マイル?
ブルベ中心のロードバイクの走行記など

BRM809北海道600大雪 (1)準備編

9月 7th 2014 in ブルベ

前回の群馬600はDNFしてしまったのでSRを達成できず、急遽BRM809北海道600大雪にエントリー。
深く考えずにエントリーしてしまいましたが、関東以外に遠征するのは初めてです。


LCCを利用したこともあり、飛行機輪行は怖かったのでシクロエクスプレスを利用してロードバイクを事前に送ることにしました。段ボールが届くので自宅で梱包します。この写真ではわかりにくいのですが、かなり大きめの箱でした。


ジェットスターで成田空港から新千歳空港へ。


北海道の広ーい大地が見えてきました。


ホテルに行くと段ボールが届いています。荷物が大きいので、ホテルの方が気を利かせて一階の部屋に変更してくれました。ホテルスエヒロさん、ありがとうございました。


シングルルームでロードバイクを組み立てるの図。段ボールにフロアポンプも入れておいたので直前に空気が入れられて安心。

ロードバイクとヘルメット・シューズなどの用品一式を配送したので、飛行機に持ち込む荷物を最小限にできました。身軽に移動できて非常に楽です。帰りもほとんどの荷物を段ボールに詰められたのでスーツケースはほぼ空の状態に。
ロードバイクにも特にダメージはなく、総じてシクロエクスプレスのサービスには満足出来ました。これで国内であればどこへでもいける自信がつきました。


ロードバイクを組み立てて準備もできたので、前夜祭のある松尾ジンギスカン本店へ。


これまで5回のブルベを走ってきたこともあり少しはブルベに慣れてきたつもりだったのですが、他の出走者の方々はW-SRや1200やPBPの完走経験があるばかり。制限時間40時間一杯まで使おうと思っていましたが、同じテーブルの方は22時間半を目指すのだとか。次元が違います。まだまだブルベ初級者なのだと気持ちを新たにできました。関東のブルベではこういった懇親会は少ないですが、もっと開催されると良いですね。

ジンギスカンはとても美味しかった。都内にもあるようなのでまた行ってみたいです。

今回のブルベでの新投入装備は以下。
・リベレイトデザイン Viscacha
・ミスターコントロール コンピューター/ライトマウント ADP-3RC
・UltraFire 501B XM-L U2
・CREE XML-T6搭載1200ルーメンライト(2個目)

目玉はViscachaです。物を詰めても走行中荷物が落ちることはなく、容量も必要十分です。600kmではオルトリーブのサドルバッグLでは容量不足ですね。欠点は、リアが重くバランスが悪いこと。北海道は大きな斜度の坂がないので前輪が持ち上がることはなかったのですが、サドルバッグが重すぎてダンシングはできませんでした。シッティングで登るので気になりませんでしたが、ダンシングを多用する人は要注意です。

今回は長いのでエントリーを分けてみました。次回は走行編です。


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年初からブルベに初参加して、これまで4回参加、4回完走。完走率は100%。
順調に200km、300km、400kmをクリアしてきました。はじめは200kmの完走で精一杯でしたが、一度もDNFを経験せずにいつのまにかSRに王手がかかっている状態です。
600kmは初挑戦の距離ですが、これまで一度もDNFしていないこともあり、苦労しながらもきっと完走できるのだろうと、どこか楽観的に考えていました。ブルベを始めた当初は高確率でDNFになると覚悟しており、あまり出走することについて周囲に話すこともなかったのですが、今回は話してしまっていたりしていました。…完全に死亡フラグが立ってます。

今回は前回の400kmの経験を踏まえて多くの新装備を投入しました。
ナイトブルベに備えて最大1200ルーメンのライト CREE XML-T6、Garminが命綱であることを実感したので給電用に10400mAhの大容量モバイルバッテリー、坐骨の痛みに対応するためにPBPでの利用率が高いとされるサドルSelle AnatomicaのTitanico X、それに峠に備えてアテナの12-29Tスプロケットを新規購入。

一週間前の時点で当日の降水確率は40%。どんどん確率は高くなっていき、走行ルートによっては50%〜70%の降水確率となっていました。雨具が必要かなあとツイッターでぼやいていたところ、‏@Quinoさんよりモンベルのスーパーストレッチサイクルレインジャケットとレインパンツを薦めて頂いたので購入。最上位モデルのゴアテックスのものが定番とのことですが、上下で5万円もするので半額のこちらを選びました。ついでにPEARL IZUMIのレインシューズカバーも準備。これで雨でもなんとかなるはずです。

かなりの出費になってしまいましたが、これまでで最も装備に力を入れたので準備は万端。
雨具は準備しましたものの、土砂降りの日のブルベの悲惨さを聞いていたので雨が酷ければDNSするつもりでした。

かくして迎えた6月28日。気になるお天気は!

…ものすごく雨です。

集合場所の城南大橋の下は雨が流れて川ができていました。集合場所が雨をしのげる場所で良かった。これが雨に当たる場所だったら出走しなかったかもしれません。(DNFしたことを考えると複雑な気持ちですが…)
雨の中次々に集まってくる車を目の当たりにして、この人達はこの雨の中本当に走るつもりなのだろうかと軽い衝撃を受けます。実際には天気を見てDNSされた方が多かったらしいのですが、スタート地点にいるとそんなことはわからないのでした。

雨具はあくまでも道中の不意の雨をしのぐためのもの、という想定です。最初から雨が降るの中走ることは考えていません。しかし、小雨というよりは強い雨が降っており、途中の関越道での降り方を考えると土砂降りになることもありそうです。
迷いましたが、周りの人の迷いのないテキパキとした準備の空気にも影響されて出走することにしました。きっとこれも良い経験になるだろう、と。

雨の中、平然と受付を済ませる参加者の皆さん。7時にスタート。

モンベルのスーパーストレッチサイクルレインジャケットのおかげで走り始めてしまえば意外に雨の中でも問題なく走行できます。これを準備していなければ間違いなくDNSしていたでしょう。
走っていると少しずつに気持ちが盛り上がってきました。雨でも、ロードに乗るのは楽しいものです。

このブルベはPC1までが峠越えコースです。STARTからPC1までの62kmのコースの獲得標高が約1000m、制限時間は4時間丁度。いきなりハードな区間だと言えます。
国道254号、富岡街道を登っていくとこんな景色がお出迎え。天気が良ければもっと見通しが良いのだと思いますが、空は雨雲で真っ白でした。

内山峠の最高点は947m。その手前でパチリ。

早速新投入の29Tに助けられながらどうにか峠を登って、10時半にPC1のセブンイレブン佐久平賀店に到着。辛い区間でしたが、この時点ではまだ余裕があります。

この後、長野県内に入ってほどなくすると雨が止み、レインジャケットを抜いで快適に走ることができました。

この後は獲得した標高分を使える、下り基調のハイペースな区間です。気持よく距離を稼いで13時にはPC2に到着。かなり良いペースです。長野県ということでおやきがありました。

晴れ間も見える中、千曲川沿いをサイクリング。開放感のある景色の中、楽しく走ることができました。晴れた日に川沿いを走るのはどこでも楽しいものです。

この後、川沿いに小千谷に向かうことになりますがPC2からPC3までは130kmという長距離区間です。
200km地点ではほぼ10時間で通過できており、1000m級の峠があったにしては非常に速いペースで進めていました。このペースでいけば十分な睡眠時間が取れるはずです。600kmの完走には、折り返し地点までの前半をどれだけ短時間でクリアできるかが勝負だと考えていたこともあり、この長い区間はできるだけ早く通過したかった。なるべく休憩を取りたくなかったので、見かけたコンビニをことごとくスルーしてしまっていました。

都市部を抜けて徐々にコンビニを見かけなくなっていき、自販機すらほとんどないエリアが増えてきました。しかも新潟方面に向かうに連れてまた雨が降り始めます。そろそろ補給しなければ、と思い始めていた時刻に雨が降り始め、同時にGarminやライトの防水に貼っていたラップが剥がれ始めてきていました。また、レインジャケットを出し入れした際にうまく詰め込むことができず、オルトリーブのサドルバッグはうまく閉まらない状態となっており、モノが落ちやすくなっていました。
常に電子機器の浸水と、路面状況と、時間と、サドルバッグを気にしながら走る状態です。普段のブルベとは違うことを気にしながら走ることになり、余裕が消えていきました。

この後、なんとブルベカードを落としてしまいますが、同じDE ROSA乗りということで道の駅でお話した後、一緒に走っていた@yoshi_pedalearさんが気づいてくれました。道を間違って引き返したために気づくことができたのですが、@yoshi_pedalearさんと走っていなければそのままスルーしていたところです。@yoshi_pedalearさん、ありがとうございました!@yoshi_pedalearさんのネオプリマートを写真に撮り忘れていたのが残念です。

気を取り直して進み始めますが、PC3にたどり着く頃には日が暮れており、道はあっという間に真っ暗になりました。PC3では雨が降る中、ガムテープでサドルバッグの補強をしたり、ライトの電池を交換したりと作業していましたが、肝心の補給を失念。後でレシートを見ると、130km走った後にも関わらず携行食のウィダー以外に草大福一つしか買っていません。

道の駅で大きめのパンを買って食べながら走っていたため腹が減っていなかったからなのですが、カロリー摂取量としては不足気味です。後になって思えばこの判断が最大のミスでした。休憩中も降り続ける雨、付かないライト、閉まらないサドルバッグ、ペースダウンで怪しくなってきた残り時間など、いろんなものに意識が向いてしまい、補給のことを考える余裕がなくなっていたようです。

この後PC4に向けて走り始めるも、温存しておいたCREE XML-T6LED搭載ライトはラップが剥がれたせいか浸水して使えなくなっていました。さすが中華ライトです…。(´・ω・`)ショボーン。
逆さにすると浸水するという噂のあるEL-540はラップが剥がれた後もきちんと稼働してくれました。雨になると日本製機器のありがたみが良くわかります。

仕方なくEL-540だけで進みますが、EL-540一灯ではナイトブルベには足りないということは前回の宇都宮400銚子の際に経験していました。雨に加えて街頭のない夜道では、宇都宮400の時以上に路面状況は見えず、スピードが徐々に落ちていきます。宇都宮400では夜に入ると光量不足のためペースダウンしてしまい坐骨痛に襲われるという流れでしたが、今回はセラアナトミカのおかげで坐骨は全く痛くありません。また、今回は途中から@yoshi_pedalearさんと走ることができたため二台分のライトがあり、時折、会話もしながら走ることができたのでかなり勇気づけられました。

しかし、新潟に入ると更に雨は強くなります。雨と暗闇の中走るのは本当につらい。いつしか空腹感を感じ始め、おそらくはハンガーノックに近い状態の中、なんとか60kmを走り終えてPC4に辿り着いた頃には、身も心もほぼ力尽きていました。

コンビニで弁当を買って宿に向かうも、弁当が喉を通りません。この後、2時間程仮眠してから再スタートすれば、まだ余裕を持ってゴールに向かえます。しかし、シャワーを浴びて、弁当を一口だけ食べた後、仮眠から起きることはできませんでした。翌朝、無念のDNFです。

ということで自走して新潟駅へ。気が抜けており、向かう途中で排水口の蓋に滑って転びました。

今回、初投入のSelle AnatomicaのTitanico X。走行後にはこんな形に凹んでしまっていました。しかし、後半ペースダウンしながら300km走ったにも関わらず坐骨の痛みはほぼゼロ。実に素晴らしいサドルです。
今回の新投入パーツの中では最も満足度が高いアイテムでした。ブルベには必須のサドルと言えそうです。

Maxときで高崎に帰還。新幹線って速いなあ。

高崎駅で同じくDNFされた参加者の方と偶然遭遇。途中、後ろを走っていたこともあったのでびっくり。R848にフルクラムレーシングゼロ、クランクはデュラエースというスペシャルな構成です。今回はDE ROSA仲間が増えたのが嬉しいところです。(全員DNFでしたが…。)

この方はなんとkindle paperwhiteをキューシートにされていました。是非真似してみたいです。

 

ということで、SRに王手のかかった600kmは初のDNFという結果に終わりました。
長時間雨の中走ることを想定しておらず、ペースが落ち、精神的な余裕がなくなり、補給をおろそかにしてしまい、ハンガーノックとなっていった、という経緯でした。PC3からPC4の間では空腹感もあったので、かなりガス欠になっていたようです。
PC2より先はほとんど写真を撮っていなかったことも後から気づきました。いつもの調子ではなかったと言えます。

この結果、200kmまでは20kphで走れていましたが、200kmから300kmは15kphにまで落ちてしまっていました。宇都宮400の時とほぼ同じようなペースダウンとなってしまったことが残念ですが、これが実力だということかもしれません。

この後、難易度の低い600kmはもうないのですが、ここまで来たらなんとかSRを達成したいところです。
さて、どうしたものか。

 

■今回の反省点

雨ブルベではレイングローブも必要。酷く濡れて体力を奪い、翌朝同じものを付けて走る気持ちが失せた。(富士登山と同じ)
雨ブルベで10時間程度走ると足の裏がふやけてペダルが踏めなくなる。こまめに靴下を新品に交換すべき。
600kmでは折り返し地点で着替えがあるとかなりリフレッシュする。荷物を送っておくか、大きめのサドルバッグに着替えを入れておくべき。オルトリーブのサドルバッグLではレインウェアを入れると着替えが入らない。(suew、リベレイトデザインなど購入検討)
峠で足がつって大変だった。カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルバランスを意識しておく必要あり。バナナなど。
600kmを考えると、ライトは予備も含めると強力なものを3灯以上用意すべき。浸水対策としてラップは多めに持っておく必要あり。
ホテルはくつろぎ過ぎて仮眠から起きられないというリスクがある。
Garminの浸水やフリーズに備え、予備のサイコンを付けておくべき。

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今回は北海道のブルベということもあって前日に到着しておいたので、ホテルでしっかり寝て出発。

天気予報は晴れなのですが、いきなりこんなお天気。幸い、雨ではなく霧でした。

滝川駅近くのホテルスエヒロから9kmほど走ってスタート地点の道の駅たきかわへ。

BRM北海道には旗があるのですね。格好いいなあ。

今回の装備。サドルバッグのリベレイトデザイン Viscachaは締め方が緩いとマッドガードに接触してしまいますが、締めることができる構造なので問題なし。

今回のコースです。土地勘がないので、どのくらい大変なのかがイメージできません。北海道だけに一つ一つの道がとても長く、距離の割にはわかりやすいコースでした。600kmなのにキューシートが一枚に収まってしまってびっくり。

いつものブルベと同じようにブリーフィングの後、車検に並ぶ皆さん。気合の入る一時。

いよいよ600kmブルベ、スタート!
滝川から富良野へ向かいます。やはり濃い霧で天気が気になるところ。

霧はすぐに晴れてきました。
スタート後は集団がバラけていないので、楽しくトレインに乗って進みます。普段のブルベでは100km程度まではトレインになることが多いのですが、今回は57km地点のPC1以降は長いトレインになることがありませんでした。走力に差があったのかもしれません。一人で走る時間が長いと、取り残されているような気がして不安になりますね。

軽快に走って57km地点のPC1、富良野のセブンイレブンに到着。まだまだ余裕です。

PC2に向けて、最初の峠である狩勝峠を登り始めますが、斜度は6%程度。噂通り、北海道の峠は緩やかでした。

斜度はきつくないものの、距離があったので一苦労。狩勝峠山頂で小休止です。
折角登ったのだから、下界を見下ろす綺麗な写真を撮っておくべきだった…。

狩勝峠を一気に下って144km地点のPC2へ到達。ここはすぐに立ち去って…

ブリーフィングの際に教えてもらったドライブインいとうの二階建て豚丼を頂きます。ブルベ中は時間を惜しんで飲食店にはあまり入らないのですが、今回これだけは食べておきたかったのです。量も味も大満足。周囲はブルベ参加者だらけでした。

約150km走り、峠を一本越えて少し疲れていましたが、大休憩で回復。またのんびり走り始めます。
写真ではわかりづらいのですが、広大なとうもろこし畑が多く、北海道の雄大さをちょっぴり感じることができました。

さて、この区間、鹿追町周辺は約30kmの緩やかな登りです。斜度は2%程度なのですが、下ることのない登りが30km続くのは非常に辛かった。個人的には、今回のブルベの中で最も辛い区間だったと言えます。

今回のコースは登りも下りも緩やかで長いことが特徴でした。見た目では平地にしか見えないのにスピードがでない緩やかな登りと、ずっと漕いでいないと進まない緩やかな下りの二つが多く、とても走りづらかった。本当の意味での平地はほとんどなかったと思います。

然別湖に向けての本格的(といっても6〜7%)な登りになると、気分的には少々楽になります。
途中でキツネに遭遇。ゆっくり登る自分をじーっと見ていました。エキノコックスが怖いので刺激しないように通過。

北海道だけにこんな看板がそこかしこにありました。実際にヒグマの子供に遭遇した参加者もいたようです。念のため熊鈴を持っていたものの、煩わしいので鳴らしながら走ってはいませんでした。鳴らしたほうが良かったかもしれません。

然別湖に到着。道路の反対はビューポイントで綺麗な写真が撮れるはずですが、その余裕がなかったことを物語る写真です。鹿追の緩やかな登りでかなり疲労していました。

この後、7%の坂を登って幌鹿峠の頂上に到達。初日のきつい登りはこれで終わり!
長い下り坂に備えてウィンドブレーカー替わりにレインウェアを着込んで再出発。

気持よく下ったところで208km地点に有人のPC3がありました。
SOYJOYを頂いて一休み。まだ明るいですが、18時すぎなのでそろそろ日が沈みます。

平坦基調を少し走って238km地点のPC4、士幌のセイコーマートに到着。
事前に地図をよく見ていた場所なので感慨もひとしお。
折り返す形のPCなのですが、暗闇の中、ブルベ参加者がすれ違う度に軽くベルを鳴らして合図してくれていたのがとても印象的でした。暗い中単独で走っていると、こういった合図にとても勇気づけられます。

ここから約70km走って、仮眠ポイントへ向かいます。宇都宮400や群馬600では日が暮れた後、光量不足で大きくペースダウンしてしまったので、今回は1200ルーメンのCREE XML-T6 LED搭載のライト(2つ搭載して1日目と2日目で使い分け)+CATEYEのEL-540+UltraFire 501B XM-L U2、という三灯体制で十分な光量を確保。バッテリーもGarminとライト用に10400mAhのものを二つ用意してきました。

わかりやすいルートなので迷う心配はほとんどありません。落ち着いて、ペースを保って走り続けることが大切。この先はPC5までコンビニが少なくなるので、多すぎるほどの食料を買って夜の道を走り始めます。夜の闇の中を走るのは二度三度と経験していても慣れないですが、これまでのブルベの経験からくる装備と心の準備が功を奏して、なんとか仮眠ポイントまで走り切ることが出来ました。

予定より1時間以上早く、12時前に308km地点の道の駅オーロラタウン93りくべつに到着。室内は25度程度と暖かく、仮眠に適した場所でした。用意されていたダンボールを敷いて2時間眠ります。極度の疲労のせいか、思っていたよりもダンボールが快適な寝心地でびっくり。写真は仮眠の様子です。
きっかり2時間眠ると疲れきっていた体がかなり軽くなりました。睡眠の疲労回復効果は偉大です。

夜明け前の2時半に出発。23:40あたりに着いたので約3時間の休憩ということになりますが、時間の割にはかなりリフレッシュできました。
少しずつ空が白み始める頃、軽くなった体で長い坂を歌いながら下っていたところ、段差に引っかかってリム打ちパンク。
明らかに油断していたことが原因です。リム打ちパンクは二度目ですが、前回と同じく前輪を上に上げる形で避けて全体重がかかっている後輪をぶつける形でのパンク。段差があっても前輪をあげてはいけないということを学びました。とほほ。。

前半に築いたマージンを睡眠で使っているので、PCクローズに対する余裕が最も少ない時間のパンクです。今思えば、一番パンクしてはいけない時間でした。ここで20分をロスしてしまい、かなりの人数に追いぬかれます。焦ってしまいチューブ交換作業をミスしてしまったり。
伴走していたAJ北海道の車からも声をかけて頂きました。Twitterでの応援にも励まされ、7気圧程度しか空気が入らなかったもの、なんとか再スタート。

354km地点のPC5、留辺蘂に到着。読み方は「るべしべ」。
ここで、AJ北海道の車よりフロアポンプをお借りして空気圧は万全に。AJ北海道は本当に手厚いサポートで驚きました。途中鉄道も通っていない区間が長く、DNF時の危険が大きいこともあるのだと思いますが、AJ北海道はこれまで見たブルベの中で最もサポートが充実していました。お世話になりました。

この後の392km地点のPC6までは距離が短く、下り基調だったので苦もなく到着。
二日目最大の峠である標高857mの北見峠へ向かいます。

一日目の狩勝峠に至る鹿追の道と同じく、峠までは斜度1〜2%程度の緩い坂が続いて体力を奪われていきます。
峠に入ると写真のような6%程度の登りで、激坂でない坂は2%の長い登りよりむしろ気が楽でした。事前の渋峠でのヒルクライム練習などで何かのコツを掴んでいたのかもしれません。

疲れが溜まっており、誰もいないところでiPhoneスピーカーの音楽を流して気分転換しながら登って行きました。「恋のヒメヒメぺったんこ」を流して歌ったらケイデンスがあがりました。(本当)

北見峠の頂上です。事前にブログなどで目にしていたこの看板を実際に見ると達成感があります。
この後は下りですが、ある程度進むと斜度がかなり低くなり、あまり楽ができずにかなり消耗してしまいました。

471km地点のPC7に到着する頃にはかなり疲労困憊。休んでいたところ、北見峠に向かう途中の自販機でご挨拶した@tutu_orangeさんも休まれていました。足を痛めてここで残念ながらDNFとのこと。写真は@tutu_orangeさんのPanasonicです。サドルバッグからトップチューブを経由して給電している点がユニークです。ちょっとやってみたいかも。
お話ししていると回復してきたので、見送って頂いて再スタート。

ここからは大きな峠もなく、北海道の雄大な景色を眺めながら慌てずに巡航。一面のかすみ草畑?があったり。

小さな坂を幾つも越え、513km地点のPC8を越えて、574km地点のPC9に到着。予想よりかなり早く着くことができたため、まだ日が暮れていませんでした。
ゴールが近づき気分が盛り上がります。ゴールまで25km程度しかないためか、このPCでは休憩している参加者は皆無でした。

もはや体力を温存しておく必要はありません。腰も膝も尻もまだ余裕があり、あとは全力を出しきるだけです。ゴールに向けてスピードアップして進みます。
軽快に進んでゴールまであと16kmの地点に差し掛かった時、なんと台風の影響で突然暴風雨にぶつかりました。横に飛ばされそうなすごい風と、小雨ながら叩きつけるような雨粒。あと200kmの地点でこの天候だったら、ゴールできなかったと思います。滝川の市街地までは、あと少し。

暴風に耐えて、ついにゴール!
勢いで北海道まで遠征してしまいましたが、無事ゴールでき、ブルベ参加初年度でSRを達成することができました。感無量です。

獲得標高5000mの山岳コースと言っても良いブルベでしたが、完走後に動けなくなるほど疲れきってはおらず、10km先のホテルまで余裕を持って帰られる程度には体力が残っていたのが意外でした。

今回の消費カロリーは12000kcalでしたが、これは2月に走った東京300満喫相模湾での消費カロリーと同程度です。北海道600は東京300に比べて、距離が2倍、獲得標高は1.5倍なのですが。

週末の100km程度のサイクリングでも半年前に比べて消費カロリーは約半分になっており、筋力がついたのか慣れてきたのか、疲れず乗り続けることができるようになってきたような気がします。

ホテルに帰ってゆっくり寝た後、ロードバイクを配送してから東京へ帰還。新千歳空港は温泉でのんびりできるのが良いです。

ということで、あまり役に立たない600kmブルベの覚え書きでした。
一ヶ月経っているので忘れかけてきていますが、最後に振り返りを書いてみようと思います。

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